高配当株|あいホールディングス株式会社(3076)

卸売業
【上場市場】【業種分類】
東証プライム卸売業

あいホールディングス(3076)は、防犯カメラなどのセキュリティ機器や、医療関連システムを手がける企業です。

BtoB事業が中心で、安定したニーズのある市場を軸に展開しているのが特徴です。

2024年9月に岩崎通信機を子会社化するなど、グループの拡大にも積極的。

セキュリティ機器だけでなく、カード発行装置や画像処理機器など、ニッチで利益率の高い製品群が強みです。

会社概要

会社名あい ホールディングス株式会社
本社所在地〒103-0005
東京都中央区日本橋久松町12番8号
電話 03-3249-6335(代表)
代表者佐々木 秀吉
設立2007年4月
上場日2007年4月
資本金50億円
事業内容セキュリティ機器、カード・事務用機器、
情報機器、計測機器、
情報通信(ビジネスホン)の製造・販売
建築総合コンサルタント業
傘下事業子会社及びグループの経営管理
定時株主総会決算日の翌日から3ヶ月以内(8月決算)

配当金はいつ?権利確定月

【配当回数】【権利確定月】【配当支払月】
2回/年12月・6月3月・9月

2025年6月期の1株当たりの配当金は100円です(記念配当10円を含む)

あいホールディングス株式会社は安定した配当を続けており、長期保有を検討する際の魅力の一つとなっています。

業績・財務

売上高

出典:IR BANK

2025年6月期の売上高の増加は、2024年9月に完全子会社化した岩崎通信機の連結効果によるものと考えられます。

🧩 セグメント別売上高(2024年6月期)

セグメント売上高(百万円)
セキュリティ機器14,217
カード機器及びその他事務用機器3,027
情報機器16,234
設計事業5,578
その他(脱炭素システム等)10,754

セキュリティ機器と情報機器が主力事業であり、安定した売上を計上しています。

特にセキュリティ機器は、マンション向けの導入件数が計画を上回るなど、堅調に推移しています。

EPS

出典:IR BANK

  • 高いEPS
  • 配当の安定性
  • 株価への影響

EPSの増加は、企業の収益性が向上していることを示しており、投資家にとってはポジティブな材料です。

また、EPSの増加に伴い、配当の安定性や増配の可能性も高まります。

EPSの向上は、株価の上昇要因となることが多く、今後の株価動向にも注目が集まりそうです。

営業利益率

出典:IR BANK

🧩 セグメント別の営業利益率(2024年6月期)

セグメント営業利益率
セキュリティ機器約41.5%
カード機器及びその他事務用機器約26.7%
情報機器約8.8%
設計事業約10.3%
その他(脱炭素システム等)約10.7%

セキュリティ機器セグメントは高い営業利益率を維持しており、全体の利益率を支えています。

一方、情報機器セグメントの利益率が低下しており、全体の営業利益率に影響を与えているようです。

自己資本比率

出典:IR BANK
  • 高い自己資本比率
  • 財務の安定性
  • 投資判断の材料

過去5年間にわたり自己資本比率は80%を超える高水準を維持しており、同社の安定した財務体質が伺えます。

一般的に、自己資本比率が40%を超えると財務健全性が高いとされますが、あいホールディングスはそれを大きく上回っています。

高い自己資本比率は、経済の変動や予期せぬ事態に対する耐性が強く、長期的な事業継続性を支える要因となります。

また、安定した財務基盤は、配当の持続性や将来的な増配の可能性を高める要素となり、長期投資を検討する際の重要な指標です。

営業活動によるCF(キャッシュフロー)

出典:IR BANK

  • 営業CFの増加
  • 安定したキャッシュフロー
  • フリーキャッシュフローの確保

営業CFの増加は、企業の本業による現金創出力が高まっていることを示しており、財務の健全性を示す重要な指標です。

安定した営業CFは、将来的な設備投資や配当の原資となるため、長期的な成長や株主還元の持続性に寄与します。

営業CFから投資CFを差し引いたフリーキャッシュフローがプラスであることは、企業が自己資金で投資を賄えていることを意味し、財務の安定性を高めます。

現金等

出典:IR BANK

2024年6月期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末から約1億5,500万円の減少です。

​この減少は、主に投資活動や財務活動によるキャッシュアウトフローが影響しています。

1株当たりの配当金

出典:IR BANK

【2025年6月期 配当予定】(会社予想)

  • 中間配当45円(実施済)
  • 期末配当55円(内訳:普通配当45円+特別配当10円)

この特別配当は、完全子会社化した岩崎通信機の資産売却による特別利益(約13億円)の計上に伴い、当期純利益が当初予想を上回る見通しとなったことから実施される予定です。

配当性向

出典:IR BANK

【株主還元方針】
あいホールディングスは、2023年8月18日に配当方針を変更し、「配当性向50%以上を基準とし、財政状態、利益水準などを総合的に勘案したうえで利益配当を行う」ことを明記しました。

この方針変更は、株主への利益還元をより明確にするためのものであり、今後の配当政策においても注目されます。

まとめ

ここまで、あいホールディングスについて「会社の概要」から「業績・財務」「配当」まで詳しく見てきました。

同社はセキュリティ機器や情報機器といったニッチで安定需要のある分野を中心に事業を展開しており、2024年には岩崎通信機の完全子会社化を通じてさらなる成長を目指しています。

財務面でも非常に堅実で、自己資本比率は85.2%と高水準。営業活動によるキャッシュフローも84億を超え、現金保有額も360億円以上と盤石な体制です。

2025年6月期の売上は680億円を見込み、EPS(1株利益)は340円超、年間配当は100円(配当利回り約4.8%)と、高配当かつ安定した利益体質が見て取れます。

配当性向は現時点で27.2%ですが、今後は「50%以上を目指す」方針も示されており、株主還元にも積極的な印象です。

かな
かな

長期保有に適した魅力的な高配当株の一つだと感じています。